新宿区神楽坂の税理士ブログ

2015.10.22更新

では、次のB社の場合はどうでしょうか?

B社

 資 産   負 債
 現金  50  買掛金  150
 商品  150  短期借入  350
 建物  400  資 本 金  100
 合計  600  合計  600

まず、B社の場合、建物400円を買うためのお金を、どのように工面していますか?

自分の元手である資本金100円と、短期の借入350円から捻出されていますよね。

B社のケースでは、この借金が短期の借入であるということが、とっても大きなポイントとなっているのです!!

ここで、短期の借入とは、1年以内に返さなければいけない借金をいいます。

 

B社は、この借金を期日までにちゃんと返せるでしょうか??

B社が直ぐに用意できるお金は、商品を売りさばいて得た代金180円(150円の商品に30円の儲けをプラスして180円で売ったとする)と、手元の現金50円の合計230円です。

これに対して、B社が直ぐに支払わないといけないのは、買掛金150円と短期借入350円の合計500円となっています。

……お金が足りてないですよね。

 

こうなったら、建物まで売り払って借金を返すしかないのか?!

でもこれって、ビジネスを始めるために借金をして建物を買ったのに、その借金を返すために建物を売り払うという、何ともおかしな状況ですよね。

 

つまりB社のお金は「投資→儲けを得て回収→再投資」という循環に乗れていないため、B社の貸借対照表は健全ではない!と言えるのです!!

投稿者: 神楽坂公認会計士税理士事務所