では、次のB社の場合はどうでしょうか?
B社
資 産 | 負 債 | ||
現金 | 50 | 買掛金 | 150 |
商品 | 150 | 短期借入 | 350 |
建物 | 400 | 資 本 金 | 100 |
合計 | 600 | 合計 | 600 |
まず、B社の場合、建物400円を買うためのお金を、どのように工面していますか?
自分の元手である資本金100円と、短期の借入350円から捻出されていますよね。
B社のケースでは、この借金が短期の借入であるということが、とっても大きなポイントとなっているのです!!
ここで、短期の借入とは、1年以内に返さなければいけない借金をいいます。
B社は、この借金を期日までにちゃんと返せるでしょうか??
B社が直ぐに用意できるお金は、商品を売りさばいて得た代金180円(150円の商品に30円の儲けをプラスして180円で売ったとする)と、手元の現金50円の合計230円です。
これに対して、B社が直ぐに支払わないといけないのは、買掛金150円と短期借入350円の合計500円となっています。
……お金が足りてないですよね。
こうなったら、建物まで売り払って借金を返すしかないのか?!
でもこれって、ビジネスを始めるために借金をして建物を買ったのに、その借金を返すために建物を売り払うという、何ともおかしな状況ですよね。
つまりB社のお金は「投資→儲けを得て回収→再投資」という循環に乗れていないため、B社の貸借対照表は健全ではない!と言えるのです!!